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美しいデザインや正しい省エネ技術は 恒久性能の一部です。
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とある改装現場にて お施主様より外壁に「ALC」を使いたいとのご相談。
なんでも「ALCを使うと結露も無く暖かい」と聞いたので との事でした。

「ALC」とは軽量気泡コンクリートの事で
ヘー△ルなんて商品名で呼ばれる事が多いですが 下でバーナー焙った
その上で「ひよこ」が元気に動いてるとかってCMが有名なアレです。
 
残念ながらあのCM 100㎜厚みがあっても30分も経たないで「ひよこ」は焦げます(汗
断熱材とは「熱伝導遅延材」であり しかもALCの性能では断熱材とは言えません。
 
最近だとバーナーで焙った外壁を 内側から触って「熱くない」ってのも同様です。 
 
簡単に熱伝導率(W/m.K)熱抵抗値(R)で換算してみましょう。
 
■ ALCの熱伝導率は 0.17W/m.Kです。
 
熱抵抗値(R)=断熱材の厚さ(m)÷熱伝導率(W/mK)で簡単に導き出せます。
 
したがって100㎜厚ALCの熱抵抗値Rは 0.58㎡/w。
 
R値が大きい程 断熱性能が良いと言う数字です
単純にⅡ地区の次世代基準にて 壁に求められるR値は充填断熱で 2.2㎡/W。
 
0.58㎡/wでは全く足りませんね。
 
通常木造の壁に貼るALCは ライトで35㎜・厚くても50㎜ですので
そのR値は半分以下となり 差はもっと開きます。
 
■ ちなみにうちで良く使う高性能GW(24K相当)だと 100㎜厚でR=2.63㎡/w
 
「ALC」で同性能を出そうと思ったら 443㎜の厚みが必要になる訳です
 
これは技術的にもコスト対比で見ても 得策とは言えませんよね。
冒頭の結露や断熱性への根拠も見当たりません^^
 
もちろんお客様には その辺お話して喜んでもらえましたが
建材のチョイスは複合的な観点から行いたいモノです。
 
ちなみに弊社では 軽量気泡コンクリートの蓄熱性を重んじ
吸音性も加味し「床下地」に使う事はありますよ。
 
ヒント:その蓄熱性が逆作用すると夏季の放熱タイムラグが・・ね(笑
 
断熱への考察はオカルトでは無く 厚みと性能値が必要です。
 
数字で選ぶ断熱材 【HP・レディオクラブの楽屋】より
 
もちろん性能値だけで無く施工精度も大きなファクターです^^
 
090717.jpg 
 
 
 
ゴリヨウハ ケイカクテキニw

 
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プロフィール
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男性
自己紹介:
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【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。

豊かな自然に恵まれたこの飛騨を、もっと住みやすく楽しくw そして笑顔と技術を全国へ。

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