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美しいデザインや正しい省エネ技術は 恒久性能の一部です。
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さて昨日の 「最高等級のサッシュを使っても結露するの?」の続きです。

結論で言えば結露します。 ただし条件が揃えば。

結露とは物質の表面温度と 室温における飽和水蒸気量の関係により
起こります。

簡単に言うと 窓など物質の表面温度が露点温度を下まわった場合
その場所で空気中の水蒸気が結露として形を変える訳です。
 
すなわち その「条件を無くせば結露は防げる」と言う事に。
 
方法的には「物質の表面温度を上げる」・「停滞空気を作らない」
「温度差を無くす」・「空気中の水分を減らす」と言った事が挙げられます。
 
昨日のエントリ「結露した窓」は 窓周りの気密・断熱が未施工な事による
窓そのモノの「低温度」そして躯体そのモノの断熱が未施工な事による
「低室温」によるモノなのです。
 
と言いつつ躯体外部は 熱伝導率【 0.038W/mk 】の断熱材50mmが
付加外張りとして殆ど施工済みだったので 一般的な10K断熱材100㎜充填の家と
大差無い壁性能となってましたが(笑 イコール危険度は結構高いと言う事に。
 
では 窓そのモノの温度を上げる為にはどうするか。
 
例えば この画像。
 
 100211.JPG
 
実わね「実験的」に陽の当らない窓を何箇所か 工程を変えてたんです。
 
上の画像は サッシュ縦の部分だけ「発泡ウレタン」にて断熱施工した図。
画像左側に少しモコモコしたのが見えるでしょ。 それです。
 
これも最終工程からは途中ですが たったコレだけでアルミ枠の結露は激減しています
最初の画像みたく フラッシングに流れる結露水も無いでしょ。
 
ガラスは結露していますが 枠そのモノの温度を上げている事が判りますね。
 
この後 木製の窓枠や付加断熱+気密等々で窓周りの温度を上げる事により
窓周りの結露条件を減らして行く訳です
 
判りますか。どんなに優れた素材を使っても 正しい付帯技術が無ければ
それは単なる「お金の無駄遣い」となる事も多いのです。
 
今回は「窓」を題材にしましたが それは幾多の建材に言えます。
 
また弊社でも良く使う「樹脂クラッドされた木製サッシュ」や
「PVCサッシュ」の場合では 
かなり結露のストレスから開放されますが
それでも危険度が減るだけで リスクが無くなる訳ではありません
 
そこで 昨日エントリの最初の画像「フラッシング」を的確に行う事で
万が一「結露」や「漏水」があった場合でも 躯体に水を曝す事無く
速やかに外部へ排出させる必要がある訳です
 
ちなみに 窓取り付けの順番はこちら。
 
 100211-1.JPG
 
① 透湿防水シート
② フラッシング+高耐久ブチルテープ処理
③ サッシュ取りつけ
④ 上部・縦部の高耐久ブチルテープ処理
   ※サッシュ下部は開放してあります。
 
転ばぬ先の杖ですね。
 
この後「通気層」を作り 外壁仕上げへと進みます。
 
漏水や結露などは「起こらない」事を前提とするのでは無く
「起こった時」どうするかと言う 大前提が必要と考えます
 
例えば同じ「長期優良住宅」でも「最高等級」でも その「質」は違うと言う事で
またこれらの細かな技術は 特に規定や法規がある訳ではありません。
 
安易に頭でっかちに コストや部品の性能値だけで比べては
本質を見失う事も有り得ると言う事です。
 
今回は単純に 窓周り結露の「一要因」だけを上げましたが
あくまで「一要因」とその対策手法の一つに過ぎません。
 
結露によるリスクや回避方法は幾多に渡ります事 提起しておきます。
「こんな窓を使ってるから結露しません」なんてセールスはマユツバとも言えるでしょう^^
 
コストも絡めたテクノロジーと精度は 重要なスタンダードだと位置づけています。

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【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。

豊かな自然に恵まれたこの飛騨を、もっと住みやすく楽しくw そして笑顔と技術を全国へ。

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