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美しいデザインや正しい省エネ技術は 恒久性能の一部です。
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長期優良住宅に限らず フラットや性能表示など断熱性能に対し
最高等級を求める中には もちろん開口部の基準も存在する。

寒冷地(Ⅰ~Ⅱ地域)にて 最高等級として開口部に求められる
【 熱貫流率(W/㎡・K) 】は全方位に対し 2.33W/㎡・K以下。

窓枠に求められる性能は一重とした場合だと 木製またはプラスチック製。
もしくは 木orプラスチックと金属の複合構造となり

ガラス部分は三層複層か もしくは低放射性層を持った複層となる。
低放射性とは最近ようやく聞く様になった「LOW-E」に分類されるタイプ。

この辺 冬季の「日射取得」「日射遮断率」等で異論はあるんだけど今回はスルー。

まずは開口部周り「弊社の標準ディティール」を見て頂こう。
こちら先日の構造見学会の現場 履き出しサッシュが設置される部分。

100210.JPG

ディテール的には室内側より 構造用合板(躯体) → 断熱下地 → 付加断熱 → 水切り
→ 透湿防水シート → 通気層 → 仕上げ となるんだけど画像は通気層設置前の段階。

透湿防水シート(USA・Dupont社タイベック)は 3mモノとし漏水の危険を減らしてるんだけど
そちらは室内に巻き込み 室内のべパーバリアと連続させます。

そして窓台部分には 二重の防水として「アスファルトシート」をブチルテープ留め。

万が一サッシュ部分から漏水があった場合 躯体に曝す事無く外部へ排出する為です

いやぁ 日本のサッシュは漏水なんてしないから大丈夫だよ。
ykk1.jpg
うん確かに。

でも危険度は減るだけでゼロって
事は無い。

また右図が今回採用したプラスチックと
アルミの複合サッシュの断面。

一応 外部のアルミと内部のアルミの
結合部には「熱橋防止」として
断熱樹脂で離隔されています。

ただ アルミの熱伝導率は高くλ=200W/mK。

通常のアルミ製品と比べれば雲泥の差ではあるんだけど 使用状況によっては
結露の危険は否めない。

例えば こちら先日の構造見学会の現場にて1日 開放型ストーブ
燃焼させて居た時 建物北側に設置した複合サッシュで夕方の様子。

100210-2.jpg

クリックで大きくなりますが ガラスはもちろん枠のアルミ部分で
結露が発生し水が流れているのが判りますね。

上のサッシュ断面図と見比べて確認してみて下さい。
樹脂部分とアルミ部分が同色なので見辛くってすいません ,,orz

灯油は主に水素と炭素の混合物なので 燃焼させると水素分が「水」に変換します。
ざっと1Lの灯油を燃焼させると 1L弱の水分を放出する事に

開口部を構成する部材が「露点」以下になれば やはり結露を生じるのです。

「断熱気密工事」が途中と言う事もありますが 灯油の燃焼だけで無く
見学会との事で何人も出入りし 人からの水分放出に併せ
室温が上がらなければ(結構暖かかったですが・笑)飽和水蒸気量は下がり
温度の低い部分で やはり結露してしまいます。

え!?長期優良で認定された「最高等級」のサッシュ使っても結露するの!??

はい。        ただし条件が揃えばの話です。


ちと長くなったので 続きは明日(笑



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【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。

豊かな自然に恵まれたこの飛騨を、もっと住みやすく楽しくw そして笑顔と技術を全国へ。

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