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美しいデザインや正しい省エネ技術は 恒久性能の一部です。
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今回は「構造」と「デザイン」と「無駄」について考えてみましょう。
 
まずは ↓ これ家だと思ってください。が重量の流れです。
 
 
 
屋根や床など『自重』を柱(壁)を通じて
適切に地面に伝える事で 構成を維持する訳ですね。
 
ですが 上のような不安定な架構ですと・・
 
 
 
こんな感じに力が逃げてしまい
構成を維持する為には 結構な補強が必要になります。
 
そもそも補強が可能かどうかは置いておいても 
一本 横架材で繋ぐ事で 適切に自重を地面に伝えられます。
 
 
 
 
こんなのは簡単にイメージできますよね^^
 
「デザイン」は「構造」と一緒に考える事で
建物強度やコスト管理も 同時に進めていける事になります。
 

それをふまえて

 
住宅本見てたら こんなのが・・
 
 
 
おお 丸い(笑
 
RCかなぁとか思いつつ見てたら なんと木造wwww
どーやって構造計算してんだろ?(してないだろうけど)
 
でもって 丸い壁の内観がこちら
 
 
 
( ̄▽ ̄;)WW
 
言いたい事解りますよね (-_-;)
 
そして そこに置いてあったコメントがこちら
 
 
 

わざわざコストかけて 弱くした上で雨漏れリスクも上げています。
 
言いたい事解りますよね (-_-;)
 
 
うーん。



あ 画像検索とかしても出て来ませんが
こちら特定の方を批判している訳ではありませんので
不備がございましたら こちらのエントリは削除させて頂きます,,orz




基礎鉄筋工事
 
鉄筋が変にヘッコンでいるのは
 
 
 
そのラインが上部の木構造耐力区画ラインだから。

  

ピンクラインが構造区画。


計算に基づいた こーゆーのを「ベタ基礎」って言うのです。


ちなみにコレは 床下暖房の暖房送風ラインを邪魔したくなかったので
基礎立ち上げを無くす為に行っています。









そんな事ありません。
 
 
 

外壁の下地にアルミ遮熱しても快適とは繋がりません。
 
オカルトです。
 

実物大比較実験した事あります。

 
一定以上の【 断熱施工 】を行った構成(壁・屋根)には
いわゆる遮熱は 断熱性能に全く寄与しません。

 
あえて言えば無断熱に近い構成には多少効くかな程度。
 


はぃ。

そろそろ毒終了。



アディ押忍。





そろそろ寒さも想像出来る時期になって来ましたので
小出しに室内温度についてw
 
英国にはHHSRSと言う「住宅の健康評価システム」があります。
HHSRS(Housing Health and SafetyRating System)
 
以下がその基本的な基準(画像は近畿大学の資料より)
 
 
 

室温が16度以下になると 身体リスクが飛躍的に大きくなると言う図です。
 
10℃以下では 特に高齢者に低体温症のリスクがあり
心臓発作・脳卒中などの心血管疾患は死亡率を50%上昇させるとしています。
 
また 風邪・肺炎・気管支炎などの呼吸器疾患は3倍になり
過度の寒さは 血圧の上昇・気管内膜への冷気の影響で
感染症への抵抗力の減少・関節リウマチの症状を悪化させる原因と位置づけます。
 
ここであまり日本に馴染みのない感覚と言えば
「気管内膜への冷気の影響で感染症への抵抗力の減少~」
の辺かと思いますが すなわち冷気での呼吸は身体的リスクだと言う事です。
 
例えば10度以下の室温で睡眠されると・・やはり感染症には弱くなります。
 
ちなみに英国の賃貸などでは 賃借人は自治体に調査を依頼が可能で
住宅の健康レベルが基準を超えていれば家主に「改修義務」が生じます。
 
それ位 室温と健康には関連性があると言う事です。
 
この辺は日本としても目指して良いラインだと思うんですけどね。
 
ではまた。
 
アディ押忍。








気になった風景 
 
薪を軒下に置きたい気持ちは解りますが・・



「シロアリ」とか「良く判らん虫」の温床になるので止めておきましょう。
 
あと
 
量。

 
ざっと見 8㎥・・いゃ裏にも積んであるので 10㎥はあるでしょう。
 
薪ストープユーザーに聞くと 楽勝8㎥位は使うって方が多い様ですので
たぶん 一冬分の量かと思います。
 
ただ・・
 
建物の断熱性能を上げると 薪の量はこんなに要りません。
 
ざっくり40~50坪あちこちの家なら この1/3以下とかで済みます。
 
もし原木がタダで手に入るとしても
薪作るにも体力と時間が要ります。
 
ましてや薪を買ってくるなんて事なら・・とっても大変な金額に。
 
はい。
 
正解です(謎

 
少しの薪で 家中全部あったかい・・楽で良いですよね。
 
 
気楽な高性能~飛騨には何件も建っていますよ^^








こちらアメリカの資料(クリック可)
 
 
 
左から 19世紀 20世紀 21世紀
Passive House, designing for a better future
 
20世紀のメカメカなイメージが際立っていますね。
 
最小限の熱源で「快適」に「健康」に暮らせるだけの
建物性能を身にまとう事は 世界的な流れです。
 
大きな太陽光を乗せて 高性能機器で性能を上げ
電気自動車ともリンクし・・
なんてナンチャッテなゼロエネ性能では無いのです。
 
今は21世紀。
 
まずはコスト感覚を持った正しい断熱性能が最低限の条件です。







環境省は政府が主導するクールチョイスの一環で
「断熱・省エネリフォーム」を消費者に促す冊子とポスターを整備した。
 
【 日経アーキテクチャ 】
 
 ↓ クリック可
 
 

壇蜜は

熱・高気

健康暮らし

 
 
キレキレ攻めるやん 環境省ww








8月8日は地盤の日(そんな事はありませんw)
 
本日は朝から2件 地盤絡みの物件があったのでついw
 
まずは台風直撃の朝ながら(笑)1件目
スェーデンサウンディング式地盤調査。
 
 
 
こんな感じのスクリューを回転の上 重量掛けて地面に刺します。
 
 

その抵抗や重さで地質強度を確認していく訳です。
 
こちらは「土地を買われる前に」事前調査としてお勧めしました。
 
大体の平面図と立面図を仮定し 調査します。
 
 
今回の現場は 代替地点も含め8点の調査を行いました。
 


これで その土地を買うかどうかの最終判断とします。
 
建物建てる際は もう一度確定図面を元に調査しなくては
イケませんので無駄と言えば無駄なのですが・・
 
買ってから後で補強費用が発生する事を考えると
転ばぬ先の杖にはあるかと思います。
 
その辺はまた今度にでも^^

 
そして もう一件は 地盤補強工事の現場。
 
真ん中の柱状改良を行います(クリック可)※画像お借りしています
 
 
こんな感じのロボット感マシマシの先で
 
 

こんな風に 支持地盤まで柱を造ります(クリック可)※画像お借りしています

 
こちらの現場で 直系600ミリ 高さ3000ミリの柱を54本!

3日程度掛かりそうです。
 
 
 
こちらは現場プラント。
 
 
 
ここで作ったコンクリートミルクで柱を作る訳です。
 
 3本目作成中。
 
 

地面の下って見えないですけど やっぱり大切です。

 
イメージすると・・
 
プリンの上に家を建てるか
 
硬いビスケットの上に家を建てるかの違いで
 
両方置いた机を揺らすと その上の家は?って感じですね^^

え?余計判りにくい?(汗

 
 

アディ押忍。







夏なので!!

↓ 久しぶりに「お引渡前のおうち内覧会」を行います。

http://housingeyes.com/variously/study1707/index.htm

無垢の木や漆喰など、ヒトに近い素材で構成する有機的空間。


太陽と風をデザインし「熱負荷」と「熱取得」を科学する。



今週末ですよ^^ 何方様もお気をつけてお越しください,,orz






 床構面は大切と言うお話。
 
「耐震=壁強度」と言うイメージがあると思います。
 
ハウスメーカーのセールスでも殆どが
「強い壁」を謳いますので それも致し方ないですが^^
 
でも 本当は水平構面(床)と鉛直構面のバランスが大切。
 
壁だけ強くても 床が受けた水平力を的確に壁に伝えるだけの
「強い床」が無ければ構造は成り立ちません。
 

コレ実は 意匠設計の段階で、構造計画を意識しないと
経済的に強い構造は成立しないと言う事にも繋がります。
 

営業マンがお客様に聞いた希望だけで チャカチャカっと
書いた様な平面では 構造そのモノがアウト!と言う事も多く(汗

 
でもそんな危険な建物でも・・
 
4号特例(木造2階建て)の構造計画検討の提出義務が無い事を
構造検討不要と勘違いして そのまま建ってしまう訳です。
 

とりあえず ケーススタディといたしましょう。
 
例えばこんな図面集より
 
 
 

実際に建築家さんが書いた図面が載ってます。
 
そこで エイ!っと開いた図面がこちら。
 
 
 

ほほぅ・・イキナリ床が無いですな(爆

 
これを開放的!とか 明るくて素敵!と感じる事も良いですが^^
 
早速 床についてツッコんでみましょう。
 

と 思ったら・・・(-_-;)
 

壁直下率無さすぎ(-_-;) (-_-;) (-_-;)
 

↓ とりあえず一階図面に2階壁を乗せてみました。
 
 
 
全く壁が足りません・・ってか建築基準法すら満たせません(滝汗
 
書いたのは御高名な建築家さんらしく お名前まで載ってましたが(涙
 
実はこんなんでも建築確認は通るんです・・・。
 

構造検討の提出義務が無いだけで 構造検討は必要なのですが(号泣
 

ま まぁ それは差し置いて(差し置けないですが)水平構面の検討
 
↓斜線入った部分が水平構面(床)です。
 
 
 
吹き抜けだけで無く 階段部分にも床は無いですよね。
 
これだけの床構面で 横からの力を的確に階下に伝えられれば良い訳です。
 
 
まずは X方向。一階は無視しても(涙)この程度の吹き抜け割合なら
水平検討した場合クリアできると思います。
 


問題は Y方向・・。
 
 
 
まず Y3通り・・100%計算に乗りません。
 
Y2通りも 一階に壁があったとしても(無いですが)まず無理でしょう。
 
Y1通り位なら問題ないですが この図面の場合
地震が来たら 斜線の部分・・納戸と階段の辺から崩れ落ちます(キッパリ)
 
その前に 壁直下率が悪すぎて一階部分が折れますが(汗
 

こちら 本にまで載ってる「使える間取り」ですからね・・
 

でも
 

使えません(涙

 
 
ケーススタディが悪すぎて 床の話が薄まりましたがw
 

構造は床が大切~6面体のバランスが大切と言う話でした。
 
 
4号建物(木造2階建て以下)は構造検討しなくても良いのでは無く
 
構造検討は必須で その検討事項の提出義務が無いだけですからね。
 
 
大切なボヤキでした。








昔から個人的には外壁構面は常に
面材で耐力を担保し 筋交いは使いません。

何故か。
こちら 某様邸リモデル現場。
両筋交いが入ってますね。




30✕90の両タスキなので「壁倍率3」となります。
それは良いのですが
筋交い部分には隙間が出るだけで無く
↓ ここへ丁寧に断熱施工する事は結構な手間と時間が掛かります。




現場発泡の断熱材で綺麗に吹かれたとしても(仮)
木材部分が計算に乗らない「断熱欠損」になりますよね。

筋交いは構造的にOK!でも断熱的にOUT!と言う判断です。

もちろん基準法的には不適格では無いので 違法ではありませんよ^^
てか この現場で躊躇したのが・・




え・・壁内に鉄管・・まさかのガス管ですか(汗
鉄管なので そのまま熱損部になります(滝汗
つか 防水も・・うぅ。
と思ったら

エアコン配管まで・・温水配管まで無造作に・・あぅ




えぇ 外部には配管出ないので外観の見た目は良いとは思うのですが。
はぃ 気を使いまくって「断熱&防湿作業」を行ないましたよw

出来るだけ壁内はスッキリしたいモノです。

話はズレましたが 外壁に筋交いを使わない理由でした。

アディ押忍。





いつも口を酸っぱくして言ってるw 
「断熱は素材の前に施工精度と数字!」のおさらい。
 
施工精度を熱抵抗値で見てみましょう。
 
↓ここでも良く登場する壁内通気の弊害がこちら。
 
 
 
ちなみに 弊社の壁断熱アベレージが熱抵抗値【3.15~4.47m2・K/W】
 
熱抵抗値は熱貫流率とは異なり 数字が大きい程性能が良く
H11基準で 飛騨高山に求められている数字が【2.6m2・K/W】です。
 
それを踏まえ こちら
 
ちょっとググると良く出てくる画像 グラスウール10K品施工の図。
こちらは「ダメですよ」例として上がっていましたので お借りしました。
 
 
 
最初の図解で見る所の(C)の施工ですね。
 
画像が100ミリ製品だとして 100%正確な施工で【熱抵抗値2m2・K/W】
 
正確に施工しても H11基準にすら及びませんが・・施工が悪いので
 
更に 熱抵抗値:2m2・K/W×0.46=【0.92m2・K/W】
 
そりゃカビも生えますよ(汗
 
こんな施工してたら リアル「グラスウールは家を腐らす」状態。
 
現場施工精度は大切です。
 
あと
 
ロックウールはグラスウールより性能も高く安心 なんて啓蒙も見かけますが。
 
こちら ↓ クリック出来ますが結構ツッコみ所多いでしょ(謎
 
 
 
ちなみに画像のロックウールの熱貫流率は0.038なので
確かに10Kグラスウールよりは高く 高性能GWと同じランク。
 
でも 袋入り製品は施工精度を出しにくく・・
 
例えば こちらも(C)の施工部は
100ミリ施工として【熱貫流率1.2m2・K/W】
 
残念です。
 
それ踏まえて 弊社の現場。
 
ユニットバスを入れる前ですが 壁には綺麗に高性能グラスウールが充填され
 
   
 
防湿シートは 上下とも乾燥木材で止められた上
換気用のパイプは 丁寧に気密テープ処理されています。
 
基礎は 基礎断熱にて基礎~躯体間は気密処理済みです。

見た目も綺麗でしょ^^それがそのまま性能に繋がります。
 
 
「断熱は素材の前に施工精度と数字!」
 
 
大切な事なので2度言いましたよ(笑


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こんにちは。
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自己紹介:
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【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。

豊かな自然に恵まれたこの飛騨を、もっと住みやすく楽しくw そして笑顔と技術を全国へ。

MAIL = infoあっとhousingeyes.com
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